フィッティング

 例えば朝から日暮れまでポタリングを楽しみたいと思ったら、自転車に長く乗っていられるようにしなくてはいけません。そのためには、身体への負担をできるだけ軽くするために、自転車を自分の体型に合わせていく必要があります。ちなみに自転車を自分の体に合わせることをフィッティングとかセッティングと呼んでいます。
 合わせなければいけないところは、①サドルの高さ、②サドルの前後の位置、③ハンドルの高さ、④ハンドルの前後の位置、⑤ブレーキレバーの取り付け角度の5箇所です。

 身体の特徴は人それぞれです。仮に身長や四肢の長さが同じであっても、間接の位置や、筋肉の付き方や、体重が異なれば、ポジションの変わってきてしまいます。だから自分にとってのベストポジションは、試行錯誤しながら自分自身で見つけ出していくしかありません。とは言っても、全くゼロから始めるのはとても大変なので、大まかな目安となるポジションの合わせ方をご紹介しておくことにいたしましょう。

 

①サドルの高さ(サドルの高さ=脚の骨の長さ)

 サドルの高さは、脚の骨の長さに合わせます。ペダルの軸に踵を置いて、ペダルを回した時に、ペダルが一番遠くなったところ(サドルのセンターとクランクの中心線上にペダルを下ろした位置)で、お尻がずれたり、踵がペダルから離れたりせず、かつ、その状態で脚を伸ばしても、お尻が浮き上がらないところが、サドルの高さと脚の骨の長さが同じになったところです。

 

②サドルの前後位置(フラミンゴのポーズ)

 拇指球でペダルを踏んで、片方のペダルを下死点に下ろして、フラミンゴのポーズ(足を伸ばして直立)をした時に、腿の裏側にサドルの座面(ノーズの部分ではありません)の縁が軽く触れるようにしたところに合わせます。サドルが腿に食い込むようであれば後ろに、隙間が開くようでしたら前にスライドさせます。

 

③ハンドルの高さ

 ハンドルの高さは、サドルの高さ±5センチの範囲で合わせます。初心者はハンドルの高さ+5センチ(ハンドル上がり5センチ)からスタートして、徐々に下げていくのが良いでしょう。
 ハンドルを低くすると、空気抵抗が減って、ペダリングが楽になる反面、首を上げているのが辛くなって、頭が下がってきて、前を見て走れなくなってしまいます。ハンドルを下げるのは首の筋肉(板状筋)の強度に合わせて下がるのが良いでしょう。

 

④ハンドルの前後位置

 ハンドルの前後位置は、両腕を前に真っ直ぐ伸ばした「前に習え」の状態で、背筋を伸ばしたままで腰を曲げて、腕がハンドルの高さになったところに合わせます。

 

⑤ブレーキレバーの取り付け角度

ブレーキレバーの角度は、腕と手の甲が水平になる方向に合わせます。掌を置くことができるいわゆるエルゴノミクスタイプのグリップの場合は、手の甲が上がり気味になるので、ブレーキレバーも上げ気味にして、手の甲の角度に合わせます。

まずはブレーキ。自転車を押しながらブレーキレバーを引いて、タイヤが完全にロックされれば大丈夫です。

 

 そして自転車全体のチェック。ステムとサドルを持って、自転車を地上から5センチ位持ち上げてから手を離し、音を確認しましょう。もしも、ビビリ音がしたら、どこかのボルトが緩んでいたり、パーツが壊れていたりするので、見つけ出して直しましょう。

準備を済ませたからといって「気の向くままにどこまでも」と、いきなり遠くに行ってはいけません。まずはシェイクダウンから始めましょう!
 ところでシェイクダウンってなんのこと?あまり聞き慣れない言葉ですがテスト走行とか、慣らし運転という意味で、元々モータースポーツの世界で使われていた言葉です。最近は自転車の世界でも使われるようになったみたいです。というわけで、何かトラブルに見舞われても直ぐに帰れる場所で
 ①タイヤの空気圧
 ②ブレーキの係り具合
 ③変速機の調子
 ④ハンドルの曲がり
 ⑤自転車のフィット感
を確かめながら一回りしてきましょう。